ガリシア語

ガリシア語o galego、a lingua galega)は、インド・ヨーロッパ語族イタリック語派の1言語。スペイン北西部ガリシア州ガリシア人を中心に使われている。ISO 639による言語コードは、2字がgl, 3字がglgで表される。

Associaçom Galega da Línguaにも、Academia Galega da Língua Portuguesaにも、ガリシア語はポルトガル語の方言だと見なされている。

ガリシア語
galego
話される国 スペインの旗 スペイン
地域 南ヨーロッパ
話者数 約179万人(母語人口、2005年)[1]
言語系統
表記体系 ラテン文字
公的地位
公用語
統制機関 Real Academia Galega
言語コード
ISO 639-1 gl
ISO 639-2 glg
ISO 639-3 glg

概要

ガリシア語は、カスティーリャ語(スペイン語)フランス語イタリア語ポルトガル語ルーマニア語と同様にラテン語から派生したロマンス語のひとつである。歴史的には古代ローマ帝国時代にガラエキアと呼ばれたプロウィンキアで話されていた俗ラテン語がその母体となっている。この地域は現在のスペインのガリシア州とそれに隣接するアストゥリアス州の一部、カスティーリャ・イ・レオン州レオン県並びにサモーラ県のガリシア隣接地域、そしてドウロ川以北の北ポルトガルにまで広がり、現在のガリシア州よりも広い地域であった。西ローマ帝国崩壊後、この地域にはヴァンダル族が侵入、その後スエビ族ガリシア王国をうちたてた。その後、この地域は、一定の自治権を保ちつつレオン王国の支配下に入った。

したがってこの時代のこの地域の言語は一体的であったが、現在のポルトガルの母体となった、ポルトゥカーレ伯領がカスティーリャ王権から独立することによって、ガリシア語とポルトガル語はそれぞれ別の道を歩むことになる。

現在のリスボンを中心とする標準ポルトガル語はレコンキスタの過程で、ドウロ川以北で話されていたロマンス語に、その地域で話されていたアラビア語およびモサラベ語音韻的影響を受けたため音韻的にはかなり異なっているという印象を受けるが、ドウロ川以北のポルトガル語とは音韻的にもガリシア語と非常に共通点が多い。

使用地域

現在のガリシア語使用地域はガリシア州を構成するア・コルーニャ県ポンテベドラ県ルーゴ県オウレンセ県の他にアストゥリアス州の西部テラ・エオ=ナビア、カスティーリャ・イ・レオン州のレオン県西部オ・ビエルソ、サモーラ県西部のポルテラス地域、そしてエストレマドゥーラ州カセレス県北西部のサン・マルティン・デ・トレベージョ、アス・エージャス、バルベルデ・ド・フレスノの3地域である。その他、ガリシアからの移民の多いブエノスアイレスアルゼンチン)、カラカスベネズエラ)、モンテビデオウルグアイ)、ハバナキューバ)、メキシコ・シティーメキシコ)などのラテンアメリカ地域やヨーロッパ各国にも、ガリシア語のコミュニティーがあるといわれている。

特徴

音素としての鼻母音は存在せず(ポルトガル語の-çãoはガリシア語では-ciónとなる)、このことがポルトガル語と比べ最も音韻的に異なる特徴となっている。

ガリシア語がそのほかのロマンス語と大きく異なっている点は、助動詞を用いた完了時制が存在しないことである。

正書法

以前の正書法ではスペイン語と同様に、疑問文と感嘆文の始めにはそれぞれ倒置疑問符倒置感嘆符を用いるとされていたが、現在では基本的には倒置符は用いられない。しかし分かりやすさのために使うことは認められている。

ポルトガル語との繋がりを重視し、ポルトガル語とほとんど同じ正書法を使用する少数派も存在する。例えば「ガリシア語協会」(Associaçom Galega da Língua)という団体が主張している正書法は鼻音の処理の方法以外はほぼポルトガル語と同じである。例えば、レアル・アカデミアの正書法では-ción、-zónとなる名詞の語尾は、協会のものは-çom、不定冠詞unはum、unhaはumhaなど。また、xで表される文字(この書記素は/ʃ/を表す)がjに、語中の-s-が-ss-に、未完了過去を表す形態素-baが、-vaなどとなっている。この正書法の背景は、ガリシア語は、言語というよりポルトガル語の方言であるとの立場によるもので、一般には受け入れられているとは言い難い。

2003年の正書法改定

2003年に正書法が改定された。これによって、いわゆる定冠詞の第二形式(lo、los、la、las)の使用が一部の場合を除き、基本的には義務的ではなくなった(一応使用が好ましいとはされている)。この改定によって、実際の見た目の印象がずいぶん異なる。また、いくつかの単語の語形が改められた。

音声

母音
音素(IPA 書記素
/a/ a nada
/e/ e tres
/ɛ/ e ferro
/i/ i min
/o/ o bonito
/ɔ/ o home
/u/ u rua
子音
音素(IPA 書記素
/b/ b/v banco, ventá
/θ/ z/c cero, zume
/tʃ/ ch chama
/d/ d dixo
/f/ f falo
/g/ g/gu galego, guerra
/k/ c/qu conta, quente
/l/ l luns
/ʎ/ ll botella
/m/ m mellor
/n/ n nove
/ɲ/ ñ mañá
/ŋ/ nh algunha
/p/ p por
/ɾ/ r hora
/r/ r/rr recto, ferro
/s/ s sal
/t/ t tinto
/ʃ/ x viaxe

文法

人称代名詞

強形人称代名詞

ガリシア語の強形人称代名詞
人称 主格 斜格
自由 拘束
非再帰 再帰 非再帰 再帰
単数 1 - eu min comigo
2 - ti contigo
3 男性 el si - consigo
女性 ela
複数 1 - nós / nosoutros, -as connosco
2 - vós / vosoutros, -as convosco
3 男性 eles si - consigo
女性 elas
前置詞と3人称代名詞の縮約
el eles ela elas
de del deles dela delas
en nel neles nela nelas

弱形人称代名詞

ガリシア語の弱形人称代名詞
人称 非再帰 再帰
与格 対格
単数 1 - me
2 - che te
3 男性 lle o, lo, no se
女性 a, la, na
複数 1 - nos
2 - vos
3 男性 lles os, los, nos se
女性 as, las, nas
ガリシア語の弱形人称代名詞縮約
3人称対格
男性 女性
単数 複数 単数 複数
o os a as
与格 単数 1人称 me mo
私にそれを
mos
私にそれらを
ma
私にそれを
mas
私にそれらを
2人称 che cho
君にそれを
chos
君にそれらを
cha
君にそれを
chas
君にそれらを
3人称 lle llo
彼(女)、あなたにそれらを
llos
彼(女)、あなたにそれらを
lla
彼(女)、あなたにそれを
llas
彼(女)、あなたにそれらを
複数 1人称 nos nolo
私たちにそれを
nolos
私たちにそれらを
nola
私たちにそれを
nolas
私たちにそれらを
2人称 vos volo
君たちにそれを
volos
君たちにそれらを
vola
君たちにそれを
volas
君たちにそれらを
3人称 lle llelo
彼(女)ら、あなた方にそれを
llelos
彼(女)ら、あなた方にそれらを
llela
彼(女)ら、あなた方にそれを
llelas
彼(女)ら、あなた方にそれらを

ガリシア語の弱形代名詞は接辞で、平叙文では基本的に定動詞に前接する。その場合、動詞に密着して書かれるため、強勢の位置が移動しないようアクセント記号を必要個所に、添えなければならない。また否定文、一部の副詞の後、副文では動詞の前に置かれる。この場合は、動詞とは離して書かれる。

冠詞

冠詞には定冠詞と不定冠詞がある。カッコ内は定冠詞の第2形式(2003年の正書法改定で、前置詞porとの縮約などを除き、義務的ではなくなったが、その使用は望ましいとされている)。

定冠詞
単数 複数
男性 o (lo)  os (los)
女性 a (la)  as (las)
前置詞と定冠詞の縮約
o os a as
a ao / ó aos / ós á ás
con co cos coa coas
de do dos da das
en no nos na nas
por polo polos pola polas

前置詞aと男性定冠詞o、osの縮約形は2つの形式が認められているが、発音はどちらも[ɔ]、[ɔs]である。

不定冠詞
単数 複数
男性 un /uŋ/ uns /uŋs/
女性 unha /uŋ.a/ unhas /uŋ.as/
前置詞と不定冠詞の縮約
un uns unha unhas
con cun cuns cunha cunhas
de dun duns dunha dunhas
en nun nuns nunha nunhas

動詞

動詞は不定詞の語尾-ar、-er、-irによって3種類の活用タイプに分けられる。

規則動詞の直説法現在活用
不定形 andar bater partir
単数 1人称 ando bato parto
2人称 andas bates partes
3人称 anda bate parte
複数 1人称 andamos batemos partimos
2人称 andades batedes partides
3人称 andan baten parten
第一規則活用動詞 andar の活用
叙法 直説法 接続法 命令法 不定法
時制 現在 未完了過去 完了過去 大過去 未来 過去未来 現在 過去 未来
単数 1人称 ando andaba andei andara andarei andaría ande andase andar - andar
2人称 andas andabas andaches andaras andarás andarías andes andases andares anda andares
3人称 anda andaba andou andara andará andaría ande andase andar andar
複数 1人称 andamos andabamos andamos andaramos andaremos andariamos andemos andásemos andarmos andarmos
2人称 andades andabades andastes andarades andaredes andariades andedes andásedes andardes andade andardes
3人称 andan andaban andaron andaran andarán andarían anden andasen andaren andaren
  • 動詞の叙法はその他のロマンス語同様直説法(indicativo)、接続法(subxuntivo)、命令法(imperativo)がある。
  • 動詞の時制は単純時制のみで、助動詞+過去分詞の複合過去完了形式は存在しない。これは、隣接言語アストゥリアス語レオン語と同じである。
  • 直説法には現在(presente)、未完了過去(copretérito)、完了過去(pretérito)、大過去(antepretérito)、未来(futuro)、過去未来(pospretérito)、接続法には現在、過去、未来があるが、接続法未来活用は現在は一部の言い回しなどには残っているが、使われない。
  • ポルトガル語同様人称不定詞(infinitivo conxugado、またはinfinitivo persoal)が存在する。この形式は接続法未来活用と同一形式である。
  • 過去の過去、つまり大過去あるいは過去完了の単純形式が存在する、この形式はスペイン語では接続法過去の-ra形となっている。したがって、接続法過去形式は他のロマンス語同様語源的な-se形のみである。
  • 直説法完了過去活用を除いて2人称複数活用語尾は-desで、これはラテン語の活用語尾-TISに由来し、語源的な-d-を保っている。
  • 直説法未完了過去活用の1人称・2人称複数活用形のアクセント位置はandabamos、andabadesで、語源的なラテン語のアクセント位置を保っているといえる。ロマンス語になって不定詞に助動詞の未完了過去語尾(-ía、-ía、-ía、-iamos、-iades、-ían)によって形成された過去未来活用形も同様に、andariamos、andariadesで、ポルトガル語や、スペイン語と異なる。ただし方言形にはポルトガル語やスペイン語同様語幹にアクセントが移動した形式も見られる。

方言

ガリシア語は現在大きく分けて、3つの方言地域に分けられている[2]。西部のア・コルーニャ県とポンテベドラ県の海岸地域(コスタ・ダ・モルテ、リアス・バイシャス)を中心とする西部方言地域(西部ブロック)、東部のルーゴ県とオウレンセ県の東部地域並びに隣接するアストゥリアス州とカスティーリャ・イ・レオン州の西部で話されている東部方言地域(東部ブロック)、その中間に位置するア・コルーニャ県・ポンテベドラ県東部とルーゴ県・オウレンセ県の大部分で話されている中部方言地域(中央ブロック)である。

  • セセオ
  • ヘアーダ

一部の方言には通常の1人称、2人称複数代名詞(nós、vós)とは別に、排他的な1人称、2人称複数代名詞(nosoutros、vosoutros)が存在する(ただし地域によっては、nós、vósの代わりにnosoutros、vosoutrosが使われる)。

また、ガリシア州外の以下の地域でもガリシア語の変種が話されている。

  • アストゥリアス州の西部、エオ川とナビア川に挟まれた地域で話されている言語、アストゥリアス・ガリシア語、エオナビア語(glast)と呼ばれる。
  • カスティーリャ・イ・レオン州レオン県及びサモーラ県西部
  • エストレマドゥーラ州カセレス県で話されている。Fala de Estremaduraと呼ばれる[3]

脚注

  1. ^ 欧州委員会 (2005-11). Europeans and their Languages - Special Eurobarometer Europeans and their Languages - Special Eurobarometer (Report). ここに挙げた数字は欧州委員会によって2005年11月、12月に実施された言語調査に基づいている。同調査は15歳以上のものを対象としており、当時のスペインの該当人口は35,882,820人で(12頁)、ガリシア語母語話者率5%(2頁)より算出。Ethnologueのデータによれば全世界での話者人口(第一言語話者数、第二言語話者数を含む)はデータが1986年で古いが3,185,000人(2010年)となっている([1])参照。
  2. ^ Fernández Rei, Francisco (1990). Dialectoloxía da lingua galega. Universitaria manuais (3ª, 2003 ed.). Xerais. pp. 34-38. ISBN 8475074723.
  3. ^ Costas González, Xosé-Henrique (2013). O valego As falas de orixe galega do Val do Ellas (Cáceres - Estremadura). Vigo: Edicións Xerais de Galicia. ISBN 9788499145570.

ガリシア語についての日本語文献

柿原武史「少数言語復興政策は押しつけなのか−ガリシア語の事例−」『社会言語学』VIII、2008年

参考文献

  • ÁLVAREZ, Rosario et Xosé Xove (2002): Gramática da Lingua Galega, Editorial Galaxia, Vigo ISBN 84-8288-335-6
  • REAL ACADEMIA GALEGA et INSTITUTO DA LINGUA GALEGA (2004): Normas ortográficas e morfolóxicas do idioma galego, ISBN 84-87987-51-6
  • Costas González, Xosé-Henrique (2011): A lingua galega no Eo-Navia, Bierzo Occidental, As Portelas, Calabor e o Val do Ellas; Historia, breve caracterización e situación sociolingüística actual, Cadernos de Lingua Anexo 8, Real Academia Galega, A Coruña, ISBN 978-84-87987-46-5

関連項目

外部リンク

アストゥリアス語

アストゥリアス語(アストゥリアス語: l'asturianu、スペイン語: asturiano)またはアストゥリエス語は、スペインのアストゥリアス州(アストゥリアス語ではアストゥリエス、Principau d'Asturies)で話されるロマンス諸語の一つ。歴史的にはバブレ語(この用語は現在口語アストゥリアス語の意味でつかわれる)と呼ばれていた。

アストゥリアスでは、自治政府の法律の下に保護されていて、学校では選択言語となっている。アストゥリアス語とカスティーリャ語(スペイン語)の間にダイグロシアコンフリクト(近接言語間の社会的衝突)がある。この言語はイベリア半島で話されているカスティーリャ語(スペイン語)、カタルーニャ語、ガリシア語やポルトガル語、またイタリア語、フランス語、ルーマニア語同様、俗ラテン語から変遷したロマンス語のひとつであり、カスティーリャ語(スペイン語)から派生した言語ではないのだが、現実にはカスティーリャ語の方言の扱いを受けることが多い。

アルバリーニョ

アルバリーニョ(ガリシア語: Albariño: ガリシア語発音: [alβaˈɾiːɲo], ポルトガル語: Alvarinho: ポルトガル語: [aɫvaˈɾiɲu])は、主にイベリア半島で栽培されている白ブドウ品種。原産地はスペイン・ガリシア地方。

ガリシア語ではAlbariño、ポルトガル語ではAlvarinhoと表記し、いずれも日本語では「アルバリーニョ」と読む。ポルトガルではカイーニョ・ブランコと呼ばれることもある。

ア・コルーニャ

ア・コルーニャ(ガリシア語: A Coruña)またはラ・コルーニャ(スペイン語: La Coruña)は、スペイン・ガリシア州ア・コルーニャ県のムニシピオ(基礎自治体)。大西洋に面した港湾都市であり、ア・コルーニャ県の県都である。ガリシア統計局によれば、2013年の人口は245,923人(2012年:246,146人、2011年:246,028人、2010年:246,047人、2007年:244,388人)で、ビーゴに次ぐガリシア州第2の都市。自治体の正式名称はガリシア語のA Coruñaだが、定冠詞なしのCoruñaや、スペイン語の名称La Coruñaも使われる。住民の呼称はcoruñés、coruñesa(コルニェス、コルニェサ)。

近隣の自治体アベゴンド、アルテイショ、ベルゴンド、カンブレ、カラル、クジェレード、オレイロス、サダとコマルカ(コマルカ・ダ・コルーニャ、県と市の中間単位)を構成。

ア・コルーニャは大西洋における重要な港で、この地域の農産物の集散地となっている。造船業や金属加工業など重工業の多くは近隣のフェロルにあるが、ア・コルーニャには石油精製所が建てられている。

近隣の自治体アルテイショには、日本にも出店し、近年成長著しいアパレル産業のザラ(ガリシア語およびスペイン語読みではサラ)を展開するインディテックスの本拠地がある。

ガリシア語話者の自治体住民に占める割合は15.84%(2011年)。

ア・コルーニャ県

ア・コルーニャ県(ガリシア語:Provincia da Coruña)は、スペイン・ガリシア州の県。ガリシア州にある4つの県のうちの1つであり、現在の県は1833年にハビエル・デ・ブルゴスによって創設された。東は同州のルーゴ県、南はポンテベドラ県に接し、北と西は大西洋に面している。県都はア・コルーニャ。スペイン語による県名はラ・コルーニャ県(Provincia de la Coruña)であるが、ガリシア語の名称が公式名称となっている。

イベリア半島

イベリア半島(スペイン語・ポルトガル語・ガリシア語:Península Ibérica、カタルーニャ語:Península Ibèrica、バスク語:Iberiar penintsula)は、ヨーロッパの南西に位置する半島である。

オウレンセ県

オウレンセ県(ガリシア語: Provincia de Ourense)は、スペインのガリシア州の県で、同州で唯一海に接していない内陸県である。北は同州のルーゴ県、北から西にかけてはポンテベドラ県、東はカスティーリャ・イ・レオン州のレオン県とサモーラ県、南はポルトガルのブラガ県、ヴィラ・レアル県、ブラガンサ県と、西はポルトガルのヴィアナ・ド・カステロ県 に接している。県都はオウレンセ。カスティーリャ語表記ではProvincia de Orense(オレンセ県)。

カスティーリャ・イ・レオン州

カスティーリャ・イ・レオン州(Castilla y León、レオン語:Castiella y Llión、ガリシア語:Castela e León)は、スペインを構成する自治州。

北はアストゥリアス州とカンタブリア州、東はバスク州とラ・リオハ州とアラゴン州、南東はマドリード州とカスティーリャ=ラ・マンチャ州、南はエストレマドゥーラ州、西はガリシア州とポルトガルに接している。

自治州の法には州都が定められていないが、バリャドリッドが州都の役割を果たしている。自治州政府はフンタ・デ・カスティーリャ・イ・レオン(Junta de Castilla y León)。

カタルーニャ語

カタルーニャ語(カタルーニャご、català [kətəˈɫa])はスペイン東部のカタルーニャ州に居住しているカタルーニャ人の言語。カタラン語ともいう。よく見られるカタロニア語という表記は地方名の英語名に由来する。インド・ヨーロッパ語族イタリック語派に属する。複数中心地言語のひとつ。カタルーニャ地方のほか、バレンシア州、バレアレス諸島州、アラゴン州のカタルーニャ州との境界地域、南フランス・ルシヨン地方(北カタルーニャ)、イタリア・サルデーニャ州アルゲーロ市などに話者がいる。

アンドラ公国では公用語になっており、またスペインではガリシア語、バスク語と並んで地方公用語(カタルーニャ、バレンシア、バレアレス諸島各自治州)となっている。なお、バレンシア州は同地で話されているこの言語の地域変種の名称を「バレンシア語」と規定しており、このことは同州で話されているこの言語を、カタルーニャ語のバレンシア方言であるか、バレンシア語であるかと言う議論に発展した。また、同じ言語とした場合はカタルーニャ語とバレンシア語、およびこれらと同系統のバレアレス諸島方言を総称して何と呼ぶべきかについても議論がある。

ガリシア州

ガリシア州(Galicia、あるいはGaliza)は、スペインの自治州の1つである。スペイン北西に位置し、南はポルトガル、東はアストゥリアス州とカスティーリャ・イ・レオン州に接し、北と西は1490キロメートルの海岸で大西洋とカンタブリア海に面する。州都はサンティアゴ・デ・コンポステーラ。自治州政府はシュンタ・デ・ガリシア(Xunta de Galicia)。

ガリシア民族主義ブロック

ガリシア民族主義ブロック(ガリシア語:Bloque Nacionalista Galego、BNG ベーエネガー)はスペインガリシア州の政党で、左翼主義とガリシア民族主義を掲げる地域政党である。戦線方式を取り入れ、個人の活動家によって結成され、政党連合ではないとされるが、現実にはその内部には様々な党派や政党組織が存在している。しかし、大部分の活動家はBNGそのもののみに属しており、彼らはindependientes(無所属者、独立者)と呼ばれている。この独立主義は党員の中にも大きく浸透しており、とくに青年組織においては顕著となっている。

今日BNG内における政党組織としては、ガリサ民族連合(UPG)と社会主義へ向けてのガリシア運動(MGS)がある。残りの党員の大半は独立した個人としてBNGに入党している。

現在の党代表(職名はPortavoz nacional)はギジェルメ・バスケス(Guillerme Vázquez)。青年組織はガリサ・ノバ(Galiza Nova)。

現有党勢は、自治体評議員590議席、県議会議員13議席、自治州議会議員12議席、そしてスペイン国会下院2議席、同上院1議席(自治州議会の推薦割り当て)となっており、欧州議会にも1議席を有している。自治体レベルでは、単独過半数や他党との連立によっていくつかの自治体政府を率いているが、ガリシア7都市では唯一ポンテベドラの首長が同党出身である(ガリシア社会主義者党との連立による)。

ガリシア社会主義者党

ガリシア社会主義者党(ガリシア語: Partido dos Socialistas de Galicia、PSdeGまたはPSdeG-PSOE)は全国政党スペイン社会労働党を構成するガリシア自治州での支部政党組織。政治思想はガリシア主義と社会民主主義を基調とする。現有党勢は、自治体議員981、ガリシア4県県議会議員計34(ア・コルーニャ県:9、ルーゴ県:11、オウレンセ県:8、ポンテベドラ県:6)、スペイン国会下院議席6(ア・コルーニャ県:2、ルーゴ県:1、オウレンセ県:1、ポンテベドラ県:2)、同上院議席4(各県1議席)、ガリシア7都市のうちビーゴ、オウレンセ、ルーゴの首長職をガリシア民族主義ブロック(BNG)との連立によって確保している(2012年6月時点)。

書記長職は2009年3月4日までエミリオ・ペレス・トウリーニョが1998年以来務め、2001年からは同党のガリシア自治州政府首相候補となっていた。2005年の自治州選挙では、PSdeGは25議席を獲得、1990年以来過半数を制し、州政府与党であったガリシア国民党(PPdeG)は過半数を失った。ガリシア社会主義者党はガリシア民族主義ブロックと合意に至り、トウリーニョを首班とする連立政権が誕生した(2005年7月)。4年後の2009年の選挙では、国民党が過半数の議席を得、政権を手放すこととなった。

エミリオ・ペレス・トウリーニョは敗北の責任をとって書記長職を辞任、3月4日副書記長のリカルド・バレーラ・サンチェスが書記長代行に就任、4月25日の特別党大会まで党のかじ取りをとることとなった。4月25日の特別党大会での新書記長選出について、同党オウレンセ支部の書記長パチ・バスケスの名が取りざたされ始めた、結局そのマヌエル・”パチ”・バスケスが90%の賛成票で書記長に選出された。

ガリシア社会主義者党の青年組織はXuventudes Socialistas de Galicia(XSG)。

ガリシア語版ウィキペディア

ガリシア語版ウィキペディア(ガリシアごばんウィキペディア、ガリシア語: Wikipedia, A enciclopedia libre en galego)は、ガリシア語で編集されているウィキペディアである。記事数は2018年5月現在約15万本。

サンティアゴ・デ・コンポステーラ

サンティアゴ・デ・コンポステーラ(Santiago de Compostela)は、スペイン・ガリシア州ア・コルーニャ県のムニシピオ(基礎自治体)。ガリシア州の州都である。コマルカ・デ・サンティアーゴ郡に属する。ガリシア統計局によると、2012年の人口は95,671人(2010年:94,824人)で、州内ではビーゴ、ア・コルーニャ、オウレンセ、ルーゴに次ぐ5番目の人口規模の街である。住民呼称はcompostelán/-lá、santiagués/-esa、またpicheleiro/-aなどが使われる。本都市を中心に近隣の自治体アメス、ボケイション、ブリオン、テオ、バル・ド・ドゥブラ、ベドラとコマルカ(県と市の中間単位、コマルカ・デ・サンティアーゴ)を構成している。

サンティアゴ・デ・コンポステーラには自治州政府(シュンタ・デ・ガリシア)が置かれ、ガリシア州の政治の中心であると同時に、宗教的には大司教座が置かれている。旧市街は1985年にUNESCO世界遺産に登録されており、また、エルサレム、バチカンと並ぶキリスト教三大巡礼地のひとつでもあり、世界遺産に登録されているサンティアゴ・デ・コンポステーラの巡礼路の終着地でもある。

ガリシア語話者の自治体人口に占める割合は35.92%(2011年)。

スペイン語

スペイン語(スペインご、 español)もしくはカスティーリャ語(カスティーリャご、 castellano)は、インド・ヨーロッパ語族イタリック語派に属する言語。略して西語とも書く。

ビーゴ (スペイン)

ビーゴ(Vigo)は、スペイン・ガリシア州ポンテベドラ県にあるムニシピオ(基礎自治体)。大西洋のリア・デ・ビーゴ(Ría de Vigo)に沿って広がる港湾都市であり、スペイン最大の漁港がある。

ガリシア統計局によると2014年の人口は294.997人(2012年:297,355人、2010年:97,124人)で、州都サンティアゴ・デ・コンポステーラや県都ポンテベドラよりも人口が多く、ガリシア州最大の都市であり、ガリシア一の工業都市でもある。

また、オ・ポリーニョ、バイヨーナ、フォルネーロス・デ・モンテス、ゴンドマール、モス、ニグラン、パソス・デ・ボルベン、レドンデーラ、サルセーダ・デ・カセーラス、ソウトマイヨールなどの周辺自治体とコマルカ(コマルカ・デ・ビーゴ、州と市の中間単位)を形成している。

ガリシア語話者の自治体住民に占める割合は15.42%(2011年)。

ムニシピオ

ムニシピオ(スペイン語: municipio)とは、スペイン語で地方自治体の最小単位である基礎自治体を意味する語彙である。本稿では約8,000存在するスペインの基礎自治体について記す。それぞれのムニシピオは合計50ある県(provincia)を構成しており、各県は17ある自治州を構成している。そのうちいくつかの自治州はムニシピオと県の間にコマルカやマンコムニダードなどの第二階層の地方区分が存在する。ムニシピオあたりの平均的な人口は約5,300人であるが、その格差は大きく、スペイン最多のマドリードの人口が2009年時点で3,255,944人であるのに対し、地方では人口10人未満のムニシピオも存在する。ラ・リオハ州のビジャロージャの人口は2009年時点で10人である。面積は2-40km2が標準的であるが、リェイダ県のトレムのように400km2以上もあるようなムニシピオもある。

ムニシピオの組織は1985年4月2日に法律によって決定され、1986年4月18日の国王令によって完成された。様々な自治体の自治権に関する法令はムニシピオと自治州政府との関係に関する条項を含んでいる。一般的にムニシピオは地域業務に於いて高度な自治を行っている。郡や県の多くの機能は実際にはムニシピオの権限である。

それぞれのムニシピオは独立した法人格を有する法人である。その運営機関(自治体政府)はカスティーリャ語でayuntamiento、カタルーニャ語ではajuntament、ガリシア語ではconcello、アストゥリアス語ではconceyuと呼ばれ、一般に市町村役場を意味する。自治体政府は首長(alcalde)、助役(teniente de alcalde)及び議員(concejal)による本会議(pleno)から構成される。首長と助役は本会議によって選出され、その議員は4年毎に行われる名簿式普通選挙によって選出される。本会議は少なくとも3ヶ月に1回、自治体政府の席上で公開で行われる。また多くの自治体政府には首長が議員から指名した委員によって構成される運営委員会(comisión de gobierno)が存在し、人口5,000人以上の自治体においては設置が義務付けられている。本会議と首長の間を取り持ち首長を補佐する事を任務とする運営委員会は議員の3分の1以上を含む事が出来ない。

1900年時点では約9,300のムニシピオがあり、1960年代から1970年代に大きく減少して約8,000となったが、1981年に増加に転じた。1999年時点では8,101、2008年時点では8,112、2014年時点では8,117、2016年には8,125である。小規模ムニシピオが多いのはカスティーリャ・イ・レオン州、カタルーニャ州、カスティーリャ=ラ・マンチャ州とされている。ムニシピオの平均人口は約5,300人であり、1999年時点ではEU平均の4,000人より多かった。

ルーゴ (スペイン)

ルーゴ(ガリシア語: Lugo)は、スペイン・ガリシア州ルーゴ県のムニシピオ(基礎自治体)。ルーゴ県の県都である。山に囲まれた盆地に位置しており、近くをミーニョ川が流れる。ガリシア統計局によると、2013年の人口は98,761人(2012年:98,457人、2010年:97,635人、2008年:95,416人)で、ガリシア州では第4位の人口を持つ。旧市街を取り囲むローマ時代の市壁が世界遺産に登録されている。住民の呼称はlugués/-sa、男女同形のlucenseも使われる。ガリシア語話者の自治体住民に占める割合は、2001年時点において90.02%だった。

レオン県 (スペイン)

レオン県(スペイン語:Provincia de León、レオン語:Provincia de Llión、ガリシア語:Provincia de León)は、スペインの県。カスティーリャ・イ・レオン州に属する。東と南は同州のパレンシア県、バリャドリッド県、サモーラ県に接し、北はアストゥリアス州とカンタブリア州、西はガリシア州のルーゴ県とオウレンセ県に接している。県都はかつてレオン王国の都が置かれたレオン。

人口の4分の1が県都のレオンに住む。10のコマルカ、211のムニシピオがあり、県都の次に人口の多い都市はポンフェラーダ、サン・アンドレス・デル・ラバネード(es)、アストルガである。

カスティーリャ語(スペイン語)のほかに、レオン語とガリシア語が使われている。

サンティアゴ・デ・コンポステーラの巡礼路のフランスの道が県内を東西に横切っており、また南北には同じくサンティアゴ巡礼路の一つでもあるビア・デ・ラ・プラータ(es、銀の道)が縦断している。また、世界遺産に登録された古代ローマの鉱山跡ラス・メドゥラスはポンフェラーダの近郊にある。

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